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受注生産向け生産管理システム 「Biz∫SCAW製番管理システム」の導入事例

| 会社名 | トーヨーエイテック株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 広島県 |
| 資本金 | 30億円(2018年3月現在) |
| 従業員数 | 625名(2018年3月現在) |
1929年、後に自動車メーカーとなる東洋工業(現マツダ)の、工作機械を製造する部門として誕生したトーヨーエイテック。以来、確かな技術力で工作機械メーカーとして成長を続けてきました。中でも、国内で初めて製造を行った内面研削盤は同社の代名詞ともいえる製品で、これまでの生産台数は12,000台。国内外の1,000社を超える企業に供給しており、「内面研削盤のTOYO」といわれるほどのブランドを確立しています。長い歴史を持ち、情報システムについてもシステム化を積み重ねてきた同社ですが、それゆえの悩みともいえるのが、部門ごとに異なる情報システムを使っていたことです。部門単位ではなく会社全体での最適解をすばやく導き出す必要がある現代において、それは、企業の競争力を左右する問題でもありました。そこで、既存の各種システムを一元化した統合BOMを構築することに。そのための核になるシステムとして、Biz∫SCAW製番管理システムが導入されました。
見積りの精度向上や製造の進捗状況の正確な把握が可能に。以前の「製品完成まで実績原価の予測ができない」という状況から一変し、早くから原価予測を正確にできるようになった。
見積りの精度が高まったことにより、受注が決まった時点で調達に取り掛かることができるようになり、調達待ちで製造が止まることがなくなった。製品によっては、1カ月以上も調達納期が短縮できたものも。
Biz∫SCAW製番管理システムに登録されたデータを、CADで取り込み、再構築する機能を搭載。精度の高い編集設計ができるようになり、作成された設計データは再びBiz∫SCAW製番管理システムへ反映され、コストを計算。精度の高い見積りを作成することが可能になった。
執行役員
生産管理部担当 兼
工機製造部担当 兼
生産管理部長
岩井 利光 氏
工機製造部長 兼 機械課長
池本 賢治 氏
業務部システム課課長
泉田 康志 氏
生産管理部生産技術・管理課
岡村 俊介 氏
岩井氏:見積りを作成するにあたっては、各部門に問い合わせたり部門ごとのシステムに入って情報を見るという作業がなくなりましたので、作成スピードが格段に速くなりました。そして、精度も高くなりました。以前は見積りと実績を比較するとマイナスになってしまうような見積りもあったのですが、今ではそれはほとんどなくなりました。プラスへの振れ幅も非常に適正です。予実の差が小さく、「この見積り通りにいける」という安心感があります。
また、製品が完成する2カ月前には原価の予測が立つようになりました。この予測も、精度も±5%と非常に高いです。その結果、四半期ごとの利益が見通せるようになりました。
池本氏:見積りの精度の高さは、調達部門の仕事のスピードアップという効果につながりました。「この見積り通りにいける」という信頼感があるので、受注が決まったときには、すぐに調達に取り掛かることができるのです。以前でしたら設計が完了するまで調達に取り掛かれず、調達待ちで製造が止まることもありました。製品によっては、調達期間が4カ月かかっていたものが3カ月になるという、リードタイムの25%短縮が可能になりました。
岩井氏:見積り精度の向上には、新システムを設計部門の用いるCADと連動させたことも大きな要因としてあります。
新規ユニットの見積り時は、類似案件からの見積りを行うため、製品完成後でしか該当ユニットの実績原価がわからず、見積りへの反映も遅れていました。新システムでは、設計時に実際の構成・図面が決まった時点で設計データを新システムに反映させます。これにより、タイムリーに見積りが更新されるとともに、部品完成とともにコストも確定するという仕組みです。
このようなCAD連携により、見積りと手配が完全に一致しコストが正しく反映され、精度の高い見積りや原価予測・実績がタイムリーに行えるのです。
泉田氏:間接的効果も上がっています。例えばシステムのメンテナンスコストです。部門ごとに異なるシステムが稼働していた頃は、メンテナンスを複数名で行っていました。今はシステムを統一したことで、メンテナンスをほぼ1人で行うことができます。メンテナンスにかかる手間が圧倒的に減りました。
岡村氏:データの加工がしやすくなりました。仕事をしていると、「業務に有用な情報」が欲しくなるときがあります。そんなとき、以前は複数のシステムから探し出し、データ間の整合性をとるため、データ変換などを行う必要がありました。探した情報は、エクセルに抽出して突き合わせながら読み取っていました。それが今では、整合性を気にする必要はなくなり、Microsoft Accessを使って一発で見ることが可能に。システムに蓄積された情報から、より多くのことを読み解けるようになりました。
泉田氏:お客さまへのサービス向上にもつながっています。問い合わせや要望があったときに、回答を用意するまでには社内の複数のシステムから調べたり、担当者に聞いて回る必要があったのです。それが現在は、新システムの中で解決してしまいます。以前は回答まで数日かかっていたものが、今では数時間に短縮されました。
岩井氏:PDCAを回しやすくなったという効果もあります。Biz∫SCAW製番管理システムでは、原価削減をはじめとした改善の取り組みとその結果が非常にわかりやすくひも付けられています。「この取り組みは効果がある!」ということが目に見えてわかりますので、続けるべき活動と、軌道修正すべき活動を切り分けしやすく、今までにも増して、改善に意欲的に取り組めるようになりました。
岩井氏:CADとの連携機能をさらに活用していきたいです。現在、CADは三次元化が進んでいます。とはいえ、蓄積されたCADデータには二次元も多く、これを三次元データに移行させることで、Biz∫SCAW製番管理システムとCADとの連携機能はさらに活用度が高まります。
また、私たちが「機歴」と呼んでいるアフターサービスに関する情報も、新システムでは標準機能で取り扱うことが可能なため、蓄積・活用していきたいです。現在は開発や製造時の活用が中心ですが、機歴も充実することで、「製品が生まれるときから寿命を終えるときまで」情報を把握し続け、タイムリーに必要なサービスを提供し続ける姿を思い描いています。
池本氏:今、従業員教育が大きなテーマとして浮上しています。「最適な業務プロセスを構築する」というテーマも掲げていた今回の新システム導入プロジェクト。現場のリーダークラスにはプロジェクトの狙いや新たな業務プロセスについて周知・徹底していたのですが、現場への浸透となると、まだまだ道半ばです。慣れ親しんだプロセスを変えるのは簡単なことではありませんが、研修などの場を設けながら、じっくりと現場まで浸透させていきたいと考えています。
泉田氏:システムのユーザーである当社の従業員にとって、使いやすいシステムとなるためのブラッシュアップを続けていきます。そのために、毎年アンケート調査を行い、使い心地や改善要望のヒアリングを行っています。システムは「使ってこそ」価値が出るものです。誰もが抵抗なく使えるようなシステムに改良を重ねていくことで、情報の共有化やコスト削減というシステム導入の狙いを実現していきたいです。

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